たった3カ月で立ち上げたアプメの誕生秘話

たった3カ月で立ち上げたアプメの誕生秘話

なぜアプメが生まれたのか?

ここ数年、強く思う事は、メールって『確実にメッセージを送る、受け取れる』という根本的な役割を果たせなくなってきているなぁという事です。この問題を解決するためのサービスを創れないか?と考え始めたのが2018年夏頃です。そこからアプメの構想を練り始めました。

確実にメッセージを送りたい、受け取りたいというニーズに対して、既に先行してLINE、+メッセージ、カカオトークなどのメッセージアプリが普及しています。

でも、ふと思ったんです。LINE等は普及していますが、相変わらず、「メールが届かない/メールが送信できない」という状況は解消されていない領域があるんですよね。LINEなどはCtoC (個人対個人)用のメッセージ手段として普及していますが、一方、CtoBではどうでしょう?

CtoBのメッセージのやり取りが行われるのはお問い合わせ窓口です。お問い合わせ窓口にメールアドレスを入力して、問い合わせたことがある人は多いのではないでしょうか。企業には総合窓口、商品/サービス別の問い合わせ窓口がありますが、以前としてメールでのコミュニケーションが行われています。

であれば、この領域に特化したアプリはニーズがあるのではないか。

社内で議論が始まりました。素朴な意見として、CtoB専門のメッセージアプリなんて、お客様が必要とするのか?という声もありました。これについては考えても答えはでないので、まずは、自社サービス内のお客様に提供してみよう。という事で、アプメβバージョンの開発に着手する事になりました。

 

お問い合わせ専用アプリにニーズはあるのか?

当社では個人向けに複数のサービスを提供しています。サポート業務担当者にヒアリングを行ったところ、お客様からメールが届かないというクレームが増えているということ。

メールが届かない事象は大きく以下の2つに分けられました。

・サポート業務担当者はメールを送ったが、相手が受信できてない。
・メールを送信したら、メールアドレス間違いで配信エラーとなった。

どちらの場合も、お客様からメールが届かないとクレームが来たとしても、メールが正常に送信できないため、対応できない。そのため、滞留案件となりクローズする事が出来ない。

その対応として、電話番号欄を設けて入力を求めたり、ドメイン受信指定やメールアドレスの入力誤りがないか等をお問い合わせページに掲載しているが、なかなか電話番号を記入してくれる方はいない。

たしかに、メールなら気軽に問い合わせられます(筆者も同感)が、電話で問い合わせる事/電話がかかってくることをストレスに感じる人は多いようです。(フリーダイヤルからの電話はほぼ営業電話なので出ませんし。。)

お客様のニーズがあるのかという点は今後の検証課題として、少なからずサポート業務担当者の負担は軽減できる。業務効率化になり、かつ、お客様と確実なメッセージ往来が出来れば顧客ロイヤリティの獲得(メールが届かずクレームメールが来た場合、その時点で信用の低下が起きている)に繋がると考える事が出来る。

 

メッセージアプリ(アプメ)の構想

今回、開発チーム、経営陣で何度か議論を行い、以下をスコープとする事にしました。

  • 【対象業務】お問い合わせの往来に利用(CtoB)
  • 【対象デバイス】スマートフォン/タブレット

まず、業務はお問い合わせ業務に絞ります。CtoCにも使えたほうがアプリ利用者の広がりがありますが、多機能になると開発期間が増大になり、サービスとして焦点がブレてしまうため、お問い合わせ業務(CtoB)に絞ることで確実に必要とされる機能だけ開発すれば良く、利用者にとっても分かりやすいものになります。

対象デバイスはスマートフォン/タブレットに絞ります。
当社サービスのお問い合わせを分析すると、50%以上が、iOS、Androidを利用しているため、スマートフォン/タブレット利用者向けとします。

なお、PCからの問い合わせの場合もありますが、ブラウザのプッシュ通知機能や、専用ツールバーの開発、デスクトップアプリの開発等、実現方法はあります。ただ、利用者の手軽さに欠けること、改修等の対応リソースが膨大となるため、今回はスコープから外しました。

今回の重要な要素は、以下2点です。

  • 確実にメッセージを受け取れること
  • お客様が使いやすいこと

iOS、AndroidアプリはUIにも優れ(使いやすい)、Push通知などの技術も活用できるため、iOS、Androidに対応したアプリを開発する方針とします。

多くの企業では、総合受付窓口、各種商品/サービス毎に問い合わせ窓口が異なります。
それぞれに、専用のアプリを創ったらどうなるでしょうか。

例えば、企業の総合窓口が1つ、インターネットでサービスを5つ提供している場合、6つアプリが必要になります。これは大変ですね。6つアプリをインストールのは現実的ではありませんので、お客様がお問い合わせ専用アプリ「アプメ」を1つインストールするだけで良い形が望ましいですね。

<アプメ利用の流れ>

  1. 企業お問い合わせフォームにアクセス
  2. 「アプメから問い合わせ」リンクをタップ
  3. 企業/サービス専用の問い合わせフォームの表示
  4. 問い合わせの送信

アプメ利用の企業には事前登録を行って頂き、専用のタグを発行します。そのタグを企業のお問い合わせフォームに設定頂くと「アプメから問い合わせ」のボタンが表示される仕組みとします。

「アプメから問い合わせ」ボタンを押すと、スマートフォン/タブレットにインストールされている「アプメ」アプリが立ち上がり、企業の問い合わせフォームが表示される仕組みです。

お客様には、アプリから問い合わせを送信して頂きます。お問い合わせ内容は、企業管理者サイト(PC利用)から閲覧/返信出来るようにします。

基本的な構想は以上です。
あとは、迷惑メール(メッセージ)が届かないよう独自の機能を組み込みます。

※メッセージ往来は暗号化された通信で行うため第三者が解読する事は出来ません。また、具体的な機能については、特許申請中のため割愛しますが、更にセキュアかつ確実にメッセージを往来させるため、PKI技術の要素を踏まえた独自機能を実装しており、なりすましやDM送信等は出来ないような仕組みとしています。

たった3カ月でベータ版を開発

ここからは開発陣の腕の見せ所です。
アプリ側の開発に加え、管理者サイト側の開発を行います。
管理者サイト側は、一般的な『お問い合わせ管理システム/メール管理システム』が具備している機能相当の開発が必要です。筆者はもともとSIerに在籍していたため、概算工数を見積ったところ、1年程度はかかります。

しかし、数々のサービスを開発/リリースしてきた開発チームは、たったの3カ月でやると。。
概算工数はこんな感じです。

・iOS版 0.5カ月
・Android版 0.5カ月
・管理者サイト 1.5カ月

大丈夫?と不安を持ってしまいそうですが、これまでも予定期日通りかつトラブルなく開発している実績があるので、信頼はしています。結果的に、3か月後には無事ベータ版が完成したので、早速リリースします。(2019年2月ベータ版リリース)

4人中3人がアプメを利用! (利用率75%)

2019年2月にベータ版をリリースしてから半年経過した時点でのアプメ利用率は、実に75%になりました。

大変驚きの数字ですね。

アプメはメッセージアプリに良く実装されている「吹き出し」や「スタンプ」などの機能は実装しておらず、ビジネスライクなやり取りが出来る点も評価ポイントだと思います。

開発段階では、メッセージアプリのようなスタンプは使えないのか?とスタッフから声がありましたが、企業の「顔」としてお客様に安心感を持って貰うため、テキストベースでやり取りする実装としました。

なぜかと言いますと、お互い、気持ち良くメッセージの往来をするためには、相手に敬意を払う必要があると考えているためです。「吹き出し」や「スタンプ」が好みの方もいらっしゃると思いますが、「吹き出し」や「スタンプ」を使う事で、馴れ馴れしさや軽い応対の印象を与えてしまう可能性があり、人によっては不快に感じます。そのためアプメではテキストのみで往来する仕組みとしています。

お客様からのレスポンスが早い!?

”相手からのレスポンスが早い!”というのは当初想定していなかった効果です。レスポンスが早いという事は、クロージングまでの時間が短くなり、サポートセンターのKPI指標も改善される事に繋がります。

企業からの返信メッセージがお客様のスマートフォン/タブレットに届くと、バッチで表示(ロック画面上に表示。アプリのアイコンに新着として件数が表示)されます。リアルタイムに返信があった事が分かるため、お客様が直ぐにメッセージを開いてくれる可能性が高く、そのまま回答を送ってくれる事で、クロージングまでの時間が短くなったものと思われます。

コールセンターの業務改善/効率化にも繋がるので、是非、みんなにアプメを使って貰いたいと思います。

外部公開へ

2019年2月~2019年8月までベータ版として運用を進めて来ました。お客様の声にもあったように、このアプメは当社以外の企業の問い合わせ窓口に導入されるとお客様にとってメリットが大きくなります。

アプメを同じような課題をお持ちの企業様にご利用頂けるように企業登録機能を実装し、2019年11月に外部公開を開始しました。基本機能すべてを無料でご使用になれますので、是非、お試しください。(いつでも利用を中止できますので、お気軽にお試しください。)

 

<設置サイト> ※一部抜粋

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